- ゲームで遊んで稼ぐPlay-to-Earnという現象 フィリピンの失業率はパンデミックの影響で一時40%に達し、多くのフィリピン人がお金を稼ぐ方法としてブロックチェーンベースのゲームに目を付けました。「Axie Infinity」というゲームがその筆頭。”Axie Infinity 稼ぐ”で調べると日本の記事も出てきます。 あるフィリピン人は国の最低賃金が月170ドルの中、このゲームで月300ドルを稼いだり、66歳のおばあちゃんでもゲームで遊んで稼いだりしています。100人以上がゲームで遊びながら生計を立てて日用品を買ったり、家を買ったツワモノもいる状況。とくに発展途上国では賃金水準が低いために有効な収入源として機能するので、世界のAxieプレイヤーのうちフィリピンが30%、インドネシアで15%を占めるほどになっています。
- 初心者で90分数千円稼げるAxie Infinity Axie Infinityはポケモンライクなブロックチェーンゲームで、稼ぎやすい特徴などから人気。モンスターを戦わせてレベル上げしながらクエストをこなしたり、世界中のプレイヤーと戦って賞金をゲットしたりできます。最初にモンスター3体を用意する必要あり、それで5万円くらい初期費用はかかりますが、このモンスター自体もNFTになっていて売却できます。 基本的にはゲームをプレイして戦闘に勝てば「SLP」というBinance等に上場しているトークンが貰えるので、それをETHなどに交換して最終法定通貨にすれば、稼いだ分日常生活で普通に使えるという仕組み。1日90分プレイして、1,500-3,000円ほど稼げるよう。ちなみにこのSLPはモンスターの繁殖にも使いみちがあり、ゲーム内での実需ももちろんあります。
- お金がない人でもプレイを始められるようなエコシステムも誕生しつつある しかしこのAxieは、上で述べたようにゲームを始めるのに数百ドルの初期費用が必要で、フィリピンの人にとって1ヶ月以上の賃金に相当し大変です。この問題を解決するために登場したのが、Yield Guild Games(YGG)というDAOで回ってるサービス。YGGがAxieをはじめとするオンラインゲームのゲームアセットを購入し、それをプレイヤーにリースするというものです。これによりプレイヤーが初期費用ナシ、借りたアセットでゲームをプレイしてお金を稼ぐことが可能に。またYGGはDAOで運営主体がないこともあり、コミュニティマネージャーがYGGを利用するプレイヤーを募集する代理店みたいな役割を担います。収益配分は、プレイヤーが70%, コミュニティマネージャーが20%, YGGが10%です。 このYGGはAxieのみならず、Sandboxという仮想不動産のリースもしたりと、ブロックチェーンゲームを始める敷居を下げることに貢献しています。
出典
ニュースレター&海外スタートアップDB